タンパク質の SDS 化

Introduction

未処理のタンパク質を電気泳動しても、アミノ酸の電荷や高次構造の影響で、分子量に応じた結果を得ることは難しい。タンパク質の SDS 化では、負電荷の SDS をペプチド鎖に一定の割合で結合させ、加熱により高次構造を変性させる。その結果、SDS 化タンパク質はペプチド長に比例した負電荷を持つ直鎖構造となり、分子量に比例して電気泳動されるようになる。

Materials

5× SDS sample buffer の調整

成分 容量 終濃度 (1×) 保存
0.5 M Tris-HCl (pH 6.8) 10 ml 50 mM RT
Glycerol 10 ml 10% RT
SDS 2 g 2% RT
BPB 0.1 g - RT

気温が低く SDS が析出しているときは、37°C で加温して使用する。

Protocol

  1. 氷を準備する。ヒートブロックを 95°C にしておく。
  2. タンパク質溶液+溶媒 (lysis buffer など) と 5× SDS sample buffer を 4: 1 で混合する。
  3. 熱変性, 95°C, 5 min。
  4. 氷上で急冷する。
  5. SDS-PAGE に供するか、-20°C 保存。

References

Shinji S, Nakamura S, Nihashi Y, Umezawa K, Takaya T*. Berberine and palmatine inhibit the growth of human rhabdomyosarcoma cells. Biosci Biotechnol Biochem. 2020; 84: 63-75.