腫瘍塊の形成: ハンギングドロップ

Introduction

本法では、ハンギングドロップ (hanging-drop) 法で腫瘍細胞を培養し、腫瘍塊 (tumorsphere) を形成させた後、浮遊培養で成長させる。以下は、横紋筋肉腫 (RMS) 細胞株 RD での例である。細胞によって、最適な細胞数や培養日数は異なる。

Materials

3D Tumorphere Medium XF (TaKaRa, D12131), 4°C
24-well 浮遊培養プレート (住友ベークライト, MS-8024R) 赤い袋

Protocol

RD は 300 cells/30 ul/drop で hanging-drop を作る。

10,000 cells/ml の密度で、細胞を 3D Tumorsphere Medium XF に懸濁する。
24-well 浮遊培養プレートの well の中央に、30 ul の細胞懸濁液を滴下する。
プレートを反転し、hanging-drop を形成する。
プレートを反転した状態で３日間培養する。
腫瘍塊の形成が確認できたら、プレートを再び反転する。
300 ul/well の 3D Tumorsphere Medium XF を加える。
3-4日後に、200 ul/well の 3D Tumorsphere Medium XF を追加する。
3-4日毎を目安に、200 ul/well の培地を交換する。
培地交換するたびに腫瘍塊の形成が進展することがある。

References

Nohira N, Shinji S, Nakamura S, Nihashi Y, Shimosato T, Takaya T*. Myogenetic oligodeoxynucleotides as anti-nucleolin aptamers inhibit the growth of embryonal rhabdomyosarcoma cells. Biomedicines. 2022; 10: 2691.

Shinji S, Nakamura S, Nihashi Y, Umezawa K, Takaya T*. Berberine and palmatine inhibit the growth of human rhabdomyosarcoma cells. Biosci Biotechnol Biochem. 2020; 84: 63-75.