タンパク質の回収: 培養細胞

Materials

Protocol: 6 cm dish の場合

氷を準備する。遠心機を冷却しておく。
必要量の lysisu buffer (+1% NP-40) もしくは RIPA buffer に、1/100 量の protease inhibitor cocktail を加える。
リン酸化タンパク質を検出したい場合は、PBS(-) ではなく TBS を使う。

  1. 1 ml の PBS(-) で wash, 2回。
  2. 1 ml の PBS(-) を加え、セルスクレーパーで細胞を回収し、1.5 ml チューブに移す。
  3. 遠心, 5000 rpm, 4°C, 1 min。
  4. 沈殿した細胞を吸わないように、ピペットで上清を除去する。
  5. 50 ul の lysis/RIPA buffer を加え、ピペッティングして細胞を溶解する。
    細胞が溶解すると、溶出したタンパク質で lysis/RIPA buffer が濁る。
  6. 遠心, 12000 rpm, 4°C, 3 min。
    不溶性画分 (疎水性タンパク質、膜脂質など) を沈殿させる。
  7. 上清 (可溶性タンパク質溶液) を新しい 1.5 ml チューブに移す。
  8. タンパク質の濃度を測定する。
  9. 必要であれば、SDS 化などの調整をする。
  10. -80°C 保存。

トラブルシューティング

目的のタンパク質が上手く回収できない場合、以下のことを試す価値がある。

References

Shinji S, Nakamura S, Nihashi Y, Umezawa K, Takaya T*. Berberine and palmatine inhibit the growth of human rhabdomyosarcoma cells. Biosci Biotechnol Biochem. 2020; 84: 63-75.

Shinji S, Umezawa K, Nihashi Y, Nakamura S, Shimosato T, Takaya T*. Identification of the myogenetic oligodeoxynucleotides (myoDNs) that promote differentiation of skeletal muscle myoblasts by targeting nucleolin. Front Cell Dev Biol. 2021; 8: 616706.