骨格筋幹細胞との増殖・分化機構と、医学・農学への応用展開

骨格筋幹細胞との増殖・分化機構と、医学・農学への応用展開

高谷智英.

信州大学大学院総合理工学研究科農学専攻先端生命科学分野.

平成28年度第2回先端生命科学分野ランチセミナー (伊那), 2016/07/13 (セミナー).

Abstract

我々の身体には心筋・骨格筋・平滑筋の三種の筋肉がある。健康的な生活には全ての筋肉の機能が必須である。これらの筋肉はよく似ていると同時に、大きく異なってもいる。中でも、骨格筋の強靭な再生能力を実現している骨格筋幹細胞は非常にユニークな体性幹細胞であり、その細胞動態の理解は、超高齢社会で増加している運動器症候群 (ロコモティブシンドローム) の対策に必須である。セミナーでは、骨格筋幹細胞の増殖・分化機構に関する研究結果と、その医学的な応用への展望を紹介する。

骨格筋はまた、食肉としても重要な器官である。骨格筋幹細胞を利用した、新たな畜産資源の開発を目指し、鏡味教授と共同で行っている研究についても紹介する。