Materials
- PBS(-) or TBS
- Lysis buffer (+1% NP-40), 4°C
- RIPA buffer (ナカライ, 16488-34), 4°C
- Protease inhibitor cocktail, x100 (ナカライ, 23955-24), -20°C
- セルスクレーパー (TrueLine, TR9000)
Protocol: 6 cm dish の場合
氷を準備する。遠心機を冷却しておく。
必要量の lysisu buffer (+1% NP-40) もしくは RIPA buffer に、1/100 量の protease inhibitor cocktail を加える。
リン酸化タンパク質を検出したい場合は、PBS(-) ではなく TBS を使う。
- 1 ml の PBS(-) で wash, 2回。
- 1 ml の PBS(-) を加え、セルスクレーパーで細胞を回収し、1.5 ml チューブに移す。
- 遠心, 5000 rpm, 4°C, 1 min。
- 沈殿した細胞を吸わないように、ピペットで上清を除去する。
- 50 ul の lysis/RIPA buffer を加え、ピペッティングして細胞を溶解する。
細胞が溶解すると、溶出したタンパク質で lysis/RIPA buffer が濁る。 - 遠心, 12000 rpm, 4°C, 3 min。
不溶性画分 (疎水性タンパク質、膜脂質など) を沈殿させる。 - 上清 (可溶性タンパク質溶液) を新しい 1.5 ml チューブに移す。
- タンパク質の濃度を測定する。
- 必要であれば、SDS 化などの調整をする。
- -80°C 保存。
トラブルシューティング
目的のタンパク質が上手く回収できない場合、以下のことを試す価値がある。
- Lysis buffer と比べ、RIPA buffer は細胞を溶解する力が強く、タンパク質の収量も増えやすい。その分、タンパク質を変性させる力も強い。Western ブロッティングをするだけなら RIPA buffer で良いが、結合タンパク質を調べる実験など、タンパク質の構造をできるだけ保ちたい場合は lysis buffer を使う。
References
Shinji S, Nakamura S, Nihashi Y, Umezawa K, Takaya T*. Berberine and palmatine inhibit the growth of human rhabdomyosarcoma cells. Biosci Biotechnol Biochem. 2020; 84: 63-75.
Shinji S, Umezawa K, Nihashi Y, Nakamura S, Shimosato T, Takaya T*. Identification of the myogenetic oligodeoxynucleotides (myoDNs) that promote differentiation of skeletal muscle myoblasts by targeting nucleolin. Front Cell Dev Biol. 2021; 8: 616706.