マウス筋芽細胞の初代培養

Materials

Protocol

Day 1

  1. 10 cm ペトリディッシュに 20 ml の PBS(-) を入れる。
  2. 6 cm ガラスディッシュに 10 ml の collagenase II 溶液を入れる。
  3. マウスを頚椎脱臼で安楽死させる。
  4. マウスに消毒用 EtOH を噴霧する。
    摘出する骨格筋組織に毛が張り付かないよう、全身を充分に湿らせる。
  5. 腹の皮膚にハサミで切り込みを入れ、ピンセットで皮膚を剥ぎ、全身の筋肉を露出させる。
  6. 骨格筋 (下腿筋・大腿筋・腹筋・上腕筋) を摘出して PBS(-) に浸す。
  7. 骨格筋を PBS(-) で軽く洗う。
  8. 骨格筋に付着している脂肪・腱・血管を取り除く。
  9. 骨格筋を collagenase II 溶液に入れる。
  10. 以下の作業は安全キャビネット内で行う。
  11. 骨格筋を先端カーブのハサミでミンスする。
  12. ミンスの度合いが筋芽細胞の採取効率を決める。充分にミンスする。
  13. CO2 インキュベーション, 37°C, 1 hr。
  14. 18 G の針を装着した 10 ml シリンジで骨格筋を懸濁する。
    注射針を通らない大きな肉片はハサミでミンスする。
  15. CO2 インキュベーション, 37°C, 15 min。
  16. 18 G の針を装着した 10 ml シリンジで骨格筋を懸濁する。
  17. 50 ml チューブに 25 ml の DMEM/10% FBS/PS を入れる。
  18. 骨格筋の懸濁液を上記の DMEM/10% FBS/PS に加える。
  19. 別の 50 ml チューブにセルストレーナーを装着する。
  20. 骨格筋の懸濁液をセルストレーナーで濾過する。
  21. 遠心, 1500 rpm, RT, 3 min。
  22. アスピレーターで上清を除去する。
  23. 沈殿した細胞を 21 ml の mMB-GM で懸濁する。
  24. 210 ul (1/100 量, 終濃度 2.5 ug/ml) の amphotericin B を加える。
  25. 10 cm dish (non-coat) 3枚 (7 ml/dish) に播種する。
  26. CO2 インキュベーション, 37°C, O/N。

Day 2

  1. 前日播種した 10 cm dish (non-coat) 3枚の上清をまとめて 50 ml チューブに回収する。
    10 cm dish (non-coat) には線維芽細胞が接着している。上清は筋芽細胞、血球、死細胞を含む。
  2. 遠心, 1500 rpm, RT, 3 min。
  3. アスピレーターで上清を除去する。
  4. 沈殿した細胞を 8 ml の mMB-GM で懸濁する。
  5. 80 ul の amphotericin B を加える。
  6. 10 cm コラーゲンディッシュ1枚に播種する。
  7. CO2 インキュベーション, 37°C, O/N。

References

Shinji S, Umezawa K, Nihashi Y, Nakamura S, Shimosato T, Takaya T*. Identification of the myogenetic oligodeoxynucleotides (myoDNs) that promote differentiation of skeletal muscle myoblasts by targeting nucleolin. Front Cell Dev Biol. 2021; 8: 616706.

Takaya T*, Nihashi Y, Kojima S, Ono T, Kagami H. Autonomous xenogenic cell fusion of murine and chick skeletal muscle myoblasts. Anim Sci J. 2017; 88: 1880-1885.