Heatmap の作製

Introduction

Heatmap は、行列型の数値データを色や濃淡で表現したグラフである。複数のサンプルにおける複数の遺伝子の発現量を可視化したグラフは、典型的な heatmap である。

Protocol

データの作製

Excel ファイル (.xlsx) の1枚目のシートに、各サンプルにおける各遺伝子の発現量を、以下のように入力する。
左上のセルには大文字で「NAME」と入力する。

NAME Sample X Sample Y ...
Gene A 1.5 2.8 ...
Gene B 13.5 7.7 ...
: : :

Heatmap 画像の作製

  1. Heatmapper (Babicki 2016) にアクセスし、「Expression」を選択する。
  2. 左上の「Select Data File」から「Upload File」を選択する。
  3. 「ファイルを選択」をクリックし、作製した Excel ファイルを指定してアップロードする。
  4. 「Scale Type」は、通常の目的なら「Row」で良い。
  5. 「Colour Scheme」から、好みの色を選ぶ。
  6. 「Clustering Method」から、階層クラスタリング法を選択する。
  7. 「Distance Measurement Method」から、樹型図の計算法を選択する。
    どのクラスタリング法・計算法が最適かは一概に言えない。様々な手法を試し、最もデータの説明に適しているものを選択する。
  8. 「Apply Clustering To」に、クラスタリングする「Rows」(行 = 遺伝子) および・または「Columns」(列 = サンプル) を入力する。
    「Columns」をクラスタリングすると、サンプルの並びが変わることがある。
  9. 「Show Dendrogram」に、樹型図を表示する「Rows」および・または「Columns」を入力する。
  10. 「Show Advanced Options」をクリックしてオプションを表示し、必要に応じて画像サイズの変更や、ラベルの入力を行う。
  11. 「File Format」から、画像ファイルのフォーマットを選択する。通常は「PNG」で良い。
  12. 「Download」の「Plot」をクリックして、画像をダウンロードする。
  13. 画像のファイル名を、clustering method や distance measurement method がわかる名前に変更する。

クラスタリングした遺伝子リストの取得

「Rows」をクラスタリングした結果、遺伝子の並びが元データから変化したはずである。Heatmap に表示された順番に並んだ遺伝子のリストは、以下の方法で取得する。

  1. Heatmap の上のタブ (現時点では「Plot」) から「Interactive」を選択する。
  2. 「Interactive」の画面で表示されている文字は、画像ではなくテキストなので、選択してメモ帳などにコピー&ペーストする。

Examples

Heatmap Example 1
Fig 1 (Nihashi 2019)

References

Babicki S, Arndt D, Marcu A, Liang Y, Grant JR, Maciejewski A, Wishart DS. Heatmapper: web-enabled heat mapping for all. Nucleic Acids Res. 2016; 44: W147-W153.

Nihashi Y, Umezawa K, Shinji S, Hamaguchi Y, Kobayashi H, Kono T, Ono T, Kagami H, Takaya T*. Distinct cell proliferation, myogenic differentiation, and gene expression in skeletal muscle myoblasts of layer and broiler chickens. Sci Rep. 2019; 9: 16527.