Introduction
アリザリン (alizarin) は、金属基に結合する赤色の色素で、骨分化や石灰化した細胞に沈着したカルシウムを染色することができる。Alizarin red S は pH 4-8 でしかカルシウムラックを作らず、強酸性下ではカルシウム塩が溶出する。カルシウムが豊富な場合は特異性が高いが、カルシウムが少ないと他の金属との共染が生じるため、鉄や重金属の使用を避ける。
Materials
- MQ, 染色用, RT
- PBS(-), 染色用, RT
- 2% PFA in PBS(-), 4°C
- Alizarin red S 染色液 (pH 6.3-6.4), RT
Alizarin red S 染色液の調整
- 100 ml の MQ に 1 g の Alizarin red S (Wako, 011-01192) を加えて撹拌する。
この段階では完全に溶解しない。 - 28% アンモニア水 (ナカライ, 0251-05, 4°C) を MQ で 1/1000 に希釈する。
- Alizarin red S 溶液にアンモニア希釈液を加え、pH 6.3-6.4 に調整する。
Protocol
1 ml/3 cm dish or 6-well plate、300 ul/24-well plate。
- PBS(-) で wash, 2回。
- 2% PFA を加えて固定する。RT, 10 min。
- MQ で wash, 2回。
- Alizarin red S 染色液を加えてインキュベーション。RT, 5-10 min。
細胞の様子を見て染色時間を調節する。 - MQ で wash, 3回。
- MQ に細胞が浸かっている状態で、顕微鏡 (Color, Bright field) で観察・撮影する。
Examples
Fig 1. MC3T3-E1 細胞の Alizarin 染色 / Alizarin staining of MC3T3-E1 cells
References
Nihashi Y, Miyoshi M, Umezawa K, Shimosato T, Takaya T*. Identification of a novel osteogenetic oligodeoxynucleotide (osteoDN) that promotes osteoblast differentiation in a TLR9-independent manner. Nanomaterials. 2022; 12: 1680.