Introduction
ヘマトキシリン (hematoxylin) が酸化されたヘマチンは、染色液中の金属と結合して正電荷の錯体となる。これが負電荷の核酸と結合するので、細胞核はヘマトキシリンで紫に染色される。
負電荷のエオシン (eosin) は正電荷のタンパク質と結合するので、細胞質はエオシンで桃色に染色される。
Materials
- 2% PFA in PBS(-), 4°C
- ヘマトキシリン (Mayer's hematoxylin; Wako, 131-09665)
- エオシン (1% Eosin Y 水溶液; Wako, 051-06515)
- EtOH (ナカライ, 14713-53)
- キシレン (ナカライ, 36612-35)
- 封入剤 (Histomount; コスモ, HS-103), 4°C
- カバーガラス (24×50 mm)
Protocol
- 凍結切片の場合は、スライドガラスを室温に戻しておく。
- 2% PFA で固定, 5 min。(PFA は再利用)
- MQ で wash, 1 min。
- ヘマトキシリンで染色, 1 min。(ヘマトキシリンは再利用)
- 水道水で wash, 1 min。
- MQ で wash, 1 min。
- エオシンで染色, 5 min。(エオシンは再利用)
- 95% EtOH で脱水, 1 min。
- 100% EtOH で脱水, 2 min。
- キシレンで透徹, 10 min。(キシレンは再利用)
- スライドガラスに封入剤を滴下する。
封入剤の粘性が高いときは少量のキシレンを加えて調節する。 - カバーガラスで封入する。
- スライドガラスを水平な場所に静置し、封入剤を完全に乾燥させる, O/N。
封入剤でスライドガラスやカバーガラスが汚れても、完全に乾燥するまで決して触らない。
封入剤は乾燥後にキシレンで綺麗に落とすことができるので慌てない。
Examples
Fig 1. ヘマトキシリン/hematoxylin / エオシン/eosin